OLブログVol.9 パンプスが苦痛な女性たちの署名活動「#KuToo」が広がる中、恵比寿OLが考えていたこと
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OLブログVol.9 パンプスが苦痛な女性たちの署名活動「#KuToo」が広がる中、恵比寿OLが考えていたこと

2019/07/11 (Thu)

少し前に、いや現在進行形で広がっている「#KuToo」の署名活動。ネットニュースやSNSでも話題になっているので、断片だけでもご覧になった方が多いのではないでしょうか。仕事でパンプスを強要される理不尽さについて働く女性たちが訴え、それに対して政府が回答する……という一連のニュースは、わたしにとって衝撃的なものでした。

「靴」と「苦痛」を掛け合わせて造られたハッシュタグ「#KuToo」は多くの女性の共感を呼び、「世界的な女優も今やヒールに異議を唱えている」といった事例が挙げられたり、「男性記者が1日ヒールを履いてみた!」といったユニークな記事も出たりしていたので、ふむふむふむと興味深く読んだわけですけれど……掘り下げて考えていくうちに、 “わたしの感覚と、何かが決定的に違うな” と思いました。

ここで改めて自己紹介をさせてください。わたしは「恵比寿OLのシュー子」というペンネームで(以下、半年ほど前のブログから引用します)、

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今、30代の半ばです。そして「恵比寿OL」と言いながら、実を言うと全然OLっぽい服装をしていません。OLっぽい服装ってなんだ? ってそれもわかりませんが、要するに「スニーカー通勤もOK」という会社で働いています。むしろ転職をした際も “ヒールなしでOKな会社” を条件の一つにしていました。というのも、ここ15年ほどの “私の靴選びの基準” は “よく歩けること” で、振り返ってみると7〜8年はヒールのある靴を買っていません。左右の足のサイズが違うからか、ヒールの靴は脱げやすかったり痛かったりするばかりで、靴が原因で早く歩けなかったり、疲れたりするのにうんざりしてしまったのでした。

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と記しているように、そもそも転職先の条件として、“ヒールなしでOK” という項目を、みずから入れていたのです。いやむしろ、新卒の就職活動の際、履きたくもない黒い3.5cmヒールを買って日々足を痛めながら思っていたのが「どう考えても、無理をしている状況だ。わたしにはこのような生活は続けられないだろう」ということで、振り返ってみれば新卒の会社も “フラットシューズでOK” なところを選んだのでした。

早起きも得意で、お酒も飲めます。学生時代は某テレビ局の深夜アルバイトを3年半もしていたくらいなので、気力と体力も人並み以上にありました。でも、仕事でヒールを履く気になれなかったのです。なぜならヒールを履くと親指と小指が絶望的に痛くなるし、早く歩けないので効率が悪くなるし、なんなら無駄に体力を消耗することで業務に集中できなくなるだろう、と想像したからです。そして、“自分はこういう足の形をしている人間だから仕方がない。ヒールを履かなくてもいい環境を探そう” と思いました。

ですので、今回のニュースを見たときは「え!? みんな我慢して痛いヒールを履いているのか?」と驚きました。ヒールを履いても平気な足の形の人たち(痛いにしても我慢できるレベルの強者たち)がそういう職場にいる(その会社を選択できる)のだと思っていましたよ……。

そして一連の話を聞いているうちに、“ヒールを強要させられるような空気がある会社” は、働く場所として選択肢に入れられないな、と改めて思いました。また同時に、今勤めている会社が、“実に健康的な環境” であるということに気づきましたよ。

わたしが所属している部には女性が数十名いるのですが、少しでも傾いたらすぐ折れてしまいそうなほど細いピンヒール(それも10cmくらいの)を履いている人もいれば、フラットシューズを愛している人もいます。スニーカーで通勤して来客があるときだけパンプスに履き替える人もいれば、通勤はパンプスでデスクに着くとおしゃれなルームシューズに履き替える人もいます。雨の日は長靴の人もいますし、流行りのコンフォートシューズを履いている人もいます。

それぞれの人が最低限のTPO(Time, Place, Occasion)を意識しつつも、自分にとってのオシャレや心地良さを守れる職場は、気持ちがいいものです。今回、世の中の状況を知り、クール・ビズのような感じで “快適な靴環境の職場” が広がるといいなあ……なんてことを思いました。

ちなみにわたしは今、自分の意思でヒール(7cm)を履きたいと思っていて、フルオーダーメイド靴を作っているところなのですが……週末なにかと予定があって、靴職人さんのところに受け取りに行けずにいます(涙)。次回こそ、その進展を書きたいなあと思いつつ。

to be continue.

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