シューフィッターとは? 日本の靴作りの歴史
足の美容・健康

シューフィッターとは? 日本の靴作りの歴史

2018/12/13 (Thu)

「靴業者はヒザから下の外科医である」と言われる理由

 

欧米では「靴業者はヒザから下の外科医である」と言われるほど、“靴” と “足の健康” は密接に結びついています。

 

というのも、ちょっと科学的な話になりますが、足を動かす主な筋肉はヒザのすぐ下のあたりから出ており、靴を作るときには、くるぶしから下の部分だけではなく、ヒザから下の筋肉のはたらきを考えて作らなくてはいけないんですね。

 

そこで靴職人には、熟練の技はもちろん、解剖学・人間工学に基づいた、足の健康を維持する靴づくりのための知識が必要になります。足を動かす筋肉について知ることが、履きやすい靴、歩くのに楽な靴を作ることに欠かせないのです。

 

現在、日本国内では約3,800名のシューフィッターが活躍

 

日本では1984年に初めて、日本靴総合研究所(現・一般社団法人 足と靴と健康協議会)による「シューフィッターの養成講座」が開講され、その翌年、靴小売店の店員など61名が最初のシューフィッターの認定を受け、ダイナス製靴株式会社の菊地武男がその第1号になりました。

シューフィッター第1号
ダイナス製靴株式会社 創業者 菊地武男

 

それまで日本では “靴に足を合わせる” ことが主流でしたが、そこから引き起こされた外反母趾などの問題に向き合い、“足に靴を合わせる” ことを目指し、シューフィッターを中心に、理想のはきごこちを追求するようになったのです。

 

現在シューフィッターには、プライマリー(初級)、バチェラー(上級)、マスター(修士)という3つのグレードがあり、日本全国では約3,800名がその知識と経験を活かしながら、靴づくりをしたり靴選びのサポートをしたりしています。足の健康について悩みがある方は、お近くのシューフィッターを探して、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

 

次回は、足の健康を維持するための「冷え性対策」について解説します。

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