今年の汚れは今年のうちに落とし、気持ち良く新年を迎えましょう!
今年も残りわずかとなり、大掃除をする時季がやってきました。お風呂やキッチンなどの水まわり、エアコンや空気清浄機などの家電製品、窓や網戸といった普段行き届かないところをまとめて掃除するその日に、靴のメンテナンスもしてしまいましょう!
お手入れ方法は素材ごとに異なりますので、靴ごとに合ったメンテナンスをしてあげてくださいね。
素材別・お手入れ方法
◆ ツヤ革(牛、馬などの本革を使ったツヤのある靴)の場合
1 靴の表面のホコリなどを、乾いた柔らかい布で取ります。
(※ 靴の表面は傷つきやすいので靴ブラシは使用しないようにしてください)
2 靴底および、靴の表面との境目部分の汚れを、靴ブラシで払います。
3 上述の1,2で落ちない汚れや、前に塗ったクリームの膜を、靴クリーナーで取り除きます。
4 靴の色に合うクリームを塗り、栄養分や油分を補給しツヤを出します。あまり塗りすぎず、少量を伸ばすように塗っていくことがコツです。
5 最後に、防水スプレーをかけるとシミや汚れを防いでくれます。乾くまでは風通しの良い場所に置いておきましょう。
◆ シープ(羊)革の場合
1 靴の表面のホコリなどを、柔らかい乾いた布で取り除きます。
(※ 靴の表面は傷つきやすいので靴ブラシは使用しないようにしてください)
2 靴底および、靴の表面との境目部分の汚れを、靴ブラシで払います。
3 シープはデリケートな革のため、アニリン系の靴クリームをお勧めします。目立つ部分にいきなり塗らずに、内側の踵のほうで試してみてからご使用ください。
4 シープは水に弱いので、防水スプレーを必ずかけます。乾くまでは風通しの良い場所に置いておきましょう。
◆ 起毛革(スエードやヌバック)の場合
1 寝てしまった毛を靴ブラシ(金ブラシまたは使い古しの歯ブラシ)で起こし、毛と毛の間のホコリを取ります。
2 防水スプレーをかけるとシミや汚れを防いでくれます。乾くまでは風通しの良い場所に置いておきましょう。
※ 泥が付いた場合は、泥が乾いてからブラッシングすると泥が落ちます。泥が乾く前にこすったり、ブラッシングしてしてしまうと汚れが広がり、落ちにくくなります。
※ 色あせて古ぼけたなと思ったら、靴の色に合わせた捕色効果のあるスプレーなどで補修します。スプレーし、乾いたらブラッシングをして毛並みを揃えると、新品のようによみがえります。
◆ エナメル革の場合
基本的には、カラ拭きだけでOKです。柔らかい乾いた布で拭いてください。月に1度程度、エナメル専用のクリームを塗って柔軟性と光沢を保たせます。
※ 表面に少しくもりが出てきた場合は、乾いた布の一部を水で濡らし、固く絞ってくもった部分を拭きます。仕上げに、乾いた部分で拭くと、ツヤが出ます。多少の汚れはこの方法できれいになります。
◆ その他、撥水加工された靴について
普通の革よりも汚れにくく、お手入れが簡単です。
予期せぬ雨、少しの水たまりぐらいなら対応しますが、長時間水にさらされるとミシン目や底の接着部、もしくは革からも染み込んでくることがあります。雨靴として考えるのではなく、お手入れがしやすい靴という捉え方のほうがよいと思います。
※ どの素材の靴も、大掃除のときだけでなく、定期的なメンテナンスをオススメします。
靴の傷を目立たなくする1POINTアドバイス
◆ 濃い色の靴の場合
黒やこげ茶などの濃い色の靴で、小さな傷の場合に限りますが、市販の修理グッズや靴クリーム、サインペンなどで補修することができます(合計1,000円程度)。目立たない箇所で試してみてから、補修してください。
◆ 薄い色の靴の場合
補修が難しく、かえって汚してしまう可能性が高いので、プロに任せることをオススメします。薄い色の靴は傷が目立ちやすいので、日ごろから傷をつけないよう注意しながら履くようにしましょう。
◆ つま先部分やヒールに巻いてある革がはがれてしまった場合
はがれた革を切らずに、靴の修理店に持って行きましょう。はがれた革に専用の接着剤を塗り、靴クリームで仕上げると傷が目立たなくなります。
※ はがれた革を切ってしまうと、補修ができなくなるのでご注意ください。
◆ その他、傷が大きい・色自体を変えたい場合
靴全体を染めてしまう「色染め」という補修方法があります。もとの色と同じ色に染めることもできますが、全く違う色に染めることも可能です。明るめの色を、濃い色に染めると綺麗に染まります(5,000円〜が一般的な価格です)。
傷が大きい場合や、色自体を変えて履きたい場合などにオススメです。ただし、もとの靴の色、靴の形状、素材などによって色染めしないほうがいい場合もありますので、靴の修理店で相談してみてください。